岡山を代表する魚の一つ、クロダイの消費拡大を図ろうと８月４日、小学生を対象にした学習会が開かれました。背景にあったのはクロダイの深刻な人気の低迷です。

子供たちの前に現れたのは全長約４０センチのクロダイです。チヌとも呼ばれかつては高級魚として人気でしたが、現在の単価は１匹約１００円。サーモンなど輸入水産物の台頭などから需要が減りクロダイの単価は下がり続けています。

４日に県が開いた学習会ではクロダイのさばきが実演されたり、フライにしたメニューの試食が行われるなど魅力をアピールしました。

（参加した小学生は…）
「クロダイを食べて衣がおいしかった」
「さばくところは初めて見た」

実は今、クロダイは消費量が減ったことなどから海の中での勢力が増しノリやカキに大きな被害がでています。

（岡山県水産研究所　竹本浩之研究員）
「漁師が育てたノリやカキをクロダイがまさに食べている瞬間。ノリを引っ張っている」

強いあごや歯を使い硬いカキの殻もパクリ。

（参加した保護者は…）
「（単価が）安くなっているのは知っていたが、食べられていないのは知らなかった。料理の方法も習ったので食べようと思う」

（岡山県水産研究所　横山貴洋技師）
「クロダイもおいしく調理すれば十分おいしい魚。皆さんに食べてもらうのが食害解決への道」

県は今後もこうした学習会を開き、消費拡大につなげ、水産資源を守りたいとしています。