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2023.09.12

香川の二大聖地・金刀比羅宮&総本山善通寺が “御朱印”で初連携 にぎわい復活へ【さぬきのプラス】

知っていると得する香川の豆知識コーナー、「さぬきのプラス」です。

香川を代表する二大聖地が、神社と寺の垣根を越えて初めて連携することになりました。にぎわい創出へ期待が寄せられています。

(前川裕喜記者)
「連日多くの人が訪れる金刀比羅宮。歴史的に大きな意味を持つ御朱印が登場しました」

琴平町の金刀比羅宮で授与される5000部限定の御朱印。隣まち、善通寺市の総本山善通寺と共同で作りました。

(金刀比羅宮の参拝者は…)
「寺と神社のコラボはすごい。(Q総本山善通寺には)行ってみたい」

善通寺でも、共同の御朱印が5000部限定で授与されています。

(金刀比羅宮 琴陵泰裕宮司)
「神社同士のコラボは過去に数度あったが、寺の善通寺と神社の金刀比羅宮が手を取り合ったコラボは史上初」

(総本山善通寺 菅智潤法主)
「お大師さん(弘法大師空海)が引き合わせた思いがする。これを契機に新たな活動ができる」

8月31日、双方のトップが一緒に会見を開き、共同の御朱印をきっかけに様々な事業で連携する方針を示しました。

「こんぴらさん」として親しまれ、全国から参拝者が訪れる金刀比羅宮。一方、弘法大師空海の誕生地とされ、真言宗の一派の総本山である善通寺も、四国霊場の特別な場所です。

信仰の二大聖地は6キロほどの近い距離にありますが、明治以降の宗教政策もあり、神社と寺として一定の距離感を保ってきました。それを縮めたのが新型コロナです。

(金刀比羅宮 琴陵泰裕宮司)
「コロナから回復している時期に、二大信仰の聖地が広域観光の観点から結び付きを強め、お互いがお互いの共生を盛り上げる。コロナで苦しんだ人の安らぎの地になりたい」

実は二大聖地の結びつきは、江戸時代には自然なことでした。

(せとうち観光専門職短期大学 谷崎友紀講師)
「大阪から船に乗り、丸亀港に来て、そこからこんぴら参詣をすることがはやり始めた。行きか帰りか善通寺に寄り、人によっては1泊した。(中讃地域は)面的に広がる形で名所化していたと思う」

江戸時代の旅に詳しい専門家は、連携に期待を寄せています。

(せとうち観光専門職短期大学 谷崎友紀講師)
「近代になり鉄道ができ、旅人が街道を通らなくなり、こんぴらさん、善通寺に直接行くようになった。今、2者が一緒にやりましょうとなり、昔のような面的な広がりを持つにぎわいが創出されるといい」

令和の新たな連携によって、いにしえの街道のにぎわいが戻ろうとしています。