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2022.09.05

34年ぶり“1日限定”で復活…「宇高連絡船」市民が自腹で船を貸し切りに 人気の弁当も…【岡山】

古き良き時代の光景が1日限りで蘇りました。かつて、玉野市の宇野港と高松市の高松港を結んだ「宇高連絡船」が9月4日、34年ぶりに復活しました。

玉野市の宇野港にできた長蛇の列。34年ぶりに1日限りで復活する宇高連絡船の出航を待つ人たちです。

(乗客は…)
「こっちに着いたのが4時。そこから待っていた。小学校の頃帰省するのに使っていたので絶対に乗りたいと思って、昔の雰囲気を思い出すために並んだ」
「ずっと玉野市に住んでいて宇高航路がなくなって、せっかくなので乗りたいと思った」
「久しぶりの船で孫たちも連れて、一緒に乗ったことないので楽しみたい」

宇高連絡船は、宇野港と高松港を結び34年前に廃止されました。この特別運航は、岡山県などが実施している大型観光キャンペーンの一環でJRの急行列車「鷲羽」がリバイバル運行されたのに合わせて、玉野市の市民グループ「宇高連絡船愛好会」が企画したものです。

(宇高連絡船愛好会 三村卓也会長)
「廃止になった時からもう一回走ってほしいとずっと思っていた。これ絶対ラストチャンスだと思ったので、思い切って船を借りることにした」

宇高連絡船に魅了され約30年前、高校生の時に愛好会を立ち上げた三村会長は、今回、自腹を切って船を貸し切りにしました。復活運航では当時を再現しようと昔使われていた厚紙でできた乗船券が用意されたほか、船内で人気だった「あなご飯」の弁当や冷凍ミカンなども販売されました。

(宇高連絡船愛好会 三村卓也会長)
「風化していた記憶をまた蘇らせてほしいし、知らない人には宇高の鉄道連絡船がこんな船だったのかと少しでも知ってもらい後世にどんどん伝えていってほしい」

34年ぶりに復活した宇高連絡船、乗船した約500人は、当時を懐かしむなど思い思いの船旅を楽しんでいました。