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2022.11.04

海中で4カ月“日本酒”を熟成 味はどうなる? 引き上げてみたら…【岡山・浅口市】 

浅口市の酒造メーカーの挑戦です。寄島沖の瀬戸内海で11月4日、海の中で熟成させた日本酒の引き上げ作業が行われました。果たして、そのお味は?

(戸田奈沙記者)
「これから海の中で4カ月熟成させた日本酒を、こちらの船で引き上げに向かいます」

午前8時、浅口市の寄島漁港から約1キロの場所を目指します。地元の酒造メーカー、嘉美心酒造で酒造りを行う石原健作さんは、4カ月前、地元の漁師の協力を得て、カキのイカダに日本酒の瓶が入った袋をつり下げました。

(嘉美心酒造 石原健作さん)
「海の中で熟成させることで、かなり味がまろやかに変化していると思う」

波の揺れなどが与える良い影響に期待し、海に入れた日本酒は、約450本。いよいよ引き上げの時です。

2022年9月の台風の影響で、一部流されていましたが、約380本を回収することができました。

(嘉美心酒造 石原健作さん)
「引き上げた時に、この(袋の)姿が、すごい形でびっくりする」

袋にはホヤなどがついて、4カ月前とは違うワイルドな姿に…。

(嘉美心酒造 石原健作さん)
「(袋から瓶を取り出して…)いい感じですね、(貝の)付き方が」

気になる、お味は…。

(嘉美心酒造総務部 山下健一部長)
「とげが無い。味わいに丸みがある」

同じ期間、普通に熟成させた酒と比べると、海中で熟成させたものは、琥珀色。波の揺れなどにより、熟成が早く進み、味がまろやかになった可能性があるといいます。

(嘉美心酒造 石原健作さん)
「今まで日本酒に触れる機会がなかった人にも、こういう酒があることで楽しんでもらって、日本酒の可能性が広がれば」

引き上げられた日本酒は、カキとセットにして嘉美心酒造のホームページなどで販売されます。