2023.03.09
瀬戸内でも“浸水のリスク”…南海トラフ巨大地震に備え「事前避難」の想定を【備えのツボ 岡山・香川】
備えの基本を押さえて防災力アップをめざす備えのツボは、東日本大震災12年にあわせ、南海トラフ地震臨時情報についてお伝えしています。今回は、事前避難についてです。
(防災士 小林宏典)
「津波の到達にある程度時間がある、岡山・香川ですが、安全に避難するために見過ごしてはいけないリスクがあるのをご存じですか」 南海トラフ巨大地震の想定震源域の片方でマグニチュード8以上の地震が発生した際、気象庁は巨大地震警戒の「臨時情報」を出し、津波からの避難が間に合わない地域に1週間の事前避難を求めます。 事前避難の対象は、津波により30分以内に30センチ以上、浸水する地域です。関東から九州までの139の市町村に及びますが、津波の到達にある程度時間がある岡山、香川は含まれていません。
地震が起きた後に避難したのでは間に合わないケースは、津波だけではありません。 昭和南海地震の際、香川県内の沿岸は、揺れに伴う地盤沈下で、津波が来る前に浸水したといいます。瀬戸内海沿岸のこうしたリスクは今も昔も変わりません。
南海トラフ巨大地震の際のリスクについて、今回アプリとウェブでアンケートを行いました。 最もリスクがあると思うものを聞いたところ、「建物倒壊」と「津波」は広く認識されていますが、液状化や浸水はあまり意識されていないことがわかりました。 香川県には、地盤沈下や堤防の崩壊で、地震発生から30分以内に30センチ浸水する想定の地域が、12の市と町に540ヘクタールあります。
県は大地震警戒の臨時情報が発表された時、浸水の早い地域では、避難に支援が必要な高齢者などを対象に、1週間の事前避難を検討するとしています。事前避難は無関係ではないのです。
そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。 事前避難には、浸水のリスクも考慮した判断が問われます。地域や個人の置かれた状況に応じ、事前避難という選択肢も想定しておきましょう。
(防災士 小林宏典)
「津波の到達にある程度時間がある、岡山・香川ですが、安全に避難するために見過ごしてはいけないリスクがあるのをご存じですか」 南海トラフ巨大地震の想定震源域の片方でマグニチュード8以上の地震が発生した際、気象庁は巨大地震警戒の「臨時情報」を出し、津波からの避難が間に合わない地域に1週間の事前避難を求めます。 事前避難の対象は、津波により30分以内に30センチ以上、浸水する地域です。関東から九州までの139の市町村に及びますが、津波の到達にある程度時間がある岡山、香川は含まれていません。
地震が起きた後に避難したのでは間に合わないケースは、津波だけではありません。 昭和南海地震の際、香川県内の沿岸は、揺れに伴う地盤沈下で、津波が来る前に浸水したといいます。瀬戸内海沿岸のこうしたリスクは今も昔も変わりません。
南海トラフ巨大地震の際のリスクについて、今回アプリとウェブでアンケートを行いました。 最もリスクがあると思うものを聞いたところ、「建物倒壊」と「津波」は広く認識されていますが、液状化や浸水はあまり意識されていないことがわかりました。 香川県には、地盤沈下や堤防の崩壊で、地震発生から30分以内に30センチ浸水する想定の地域が、12の市と町に540ヘクタールあります。
県は大地震警戒の臨時情報が発表された時、浸水の早い地域では、避難に支援が必要な高齢者などを対象に、1週間の事前避難を検討するとしています。事前避難は無関係ではないのです。
そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。 事前避難には、浸水のリスクも考慮した判断が問われます。地域や個人の置かれた状況に応じ、事前避難という選択肢も想定しておきましょう。