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2023.08.22

水上の格闘技「ボートレース」土屋南・蘭姉妹 ライバルとなった妹に伝えたい思いとは【岡山・倉敷市】

水上の格闘技と呼ばれるボートレースの世界に飛び込んだ倉敷市出身の女性レーサーがいます。きっかけは、同じくボートレーサーとして活躍する姉の存在。水上を駆ける姉妹を追いました。

時速80キロ以上の速さで駆け抜け、「水上の格闘技」とも呼ばれるボートレース。男女が同じ条件のもと戦う数少ないプロスポーツです。

全国に1600人近くいるボートレーサーのうち、女性は、約250人。中でも最年少で、2023年5月にデビューしたのが倉敷市出身の土屋蘭選手です。

現在、18歳の土屋選手。ボートレーサーを強く意識したのは、16歳の時でした。

(土屋蘭選手)
「姉がボートレーサーになって、姉のレースを見て自分もなりたいと思って目指した」

(姉・土屋南選手の優勝レース)
「(実況)うれしい、うれしい地元水面初Vは先頭3号艇土屋南…」

8歳年上の姉、南選手は、2016年にデビューすると、その3年10カ月後に初優勝。一度も優勝できずに引退する選手が数多くいる中、これまでに3回の優勝を果たしている今、注目の女性ボートレーサーです。

8月、土屋選手は、初めて姉と同じ日程のレースに出場することになりました。姉妹といえどレースになればライバル同士。とはいえ、南選手は、妹に惜しみないアドバイスを送ります。

(土屋選手の姉 土屋南選手)
「ちょっとした気遣い。周りを見て、先輩がああだなと見たり、「ここができていないな」という、ちょっとした気遣いができるように視野を広げてもらいたい」
「やるべきことはできているので、いろんな些細なことに気付けたら、水面でも隙を付いたりできると思うので、そういう成長の仕方をしてほしい」

土屋選手が出走するレースがやってきました。姉からのアドバイスを胸に本番に挑みます。

6艇の最も内側を鋭く差した土屋選手は、5着でゴール。

(土屋蘭選手)
「反省しないといけないこともたくさんあるし、今後の練習に生かせる良いレースになったと思う」

続いては、姉・南選手のレースです。

最初のターンで3番手に躍り出た南選手は、そのまま、3着でゴールしました。画面越しにレースを見ていた土屋選手。姉の存在は、もうただの憧れではなくなっていました。

(土屋蘭選手)
「姉としても仕事の先輩としても尊敬できるところがあったので、自分も早く姉と同じレベルに立って、魅力があるレースができるように頑張りたい」

(土屋南選手)
「土屋姉妹のレースを見ていたら面白いとか元気が出るとか、良いイメージを持ってもらえるように活躍していきたい」

厳しい世界に飛び込んだ姉妹レーサー。2人そろって大舞台で活躍できる日を目指してきょうも走り続けます。