2022.08.11
謎の球体も出現! 新作ぞろい注目の“小豆島”を満喫! 瀬戸内国際芸術祭 夏会期【香川】
瀬戸内の島々を舞台に開かれるアートの祭典、瀬戸内国際芸術祭。8月5日に夏会期が始まりました。中でも注目は香川県の小豆島。新作ぞろいの島を取材しました。
(中塚美緒アナウンサー)
「竹を4000本以上使って作られた作品です。この作品がどこにあるかというと…ここでーす!」 山の中に現れた、巨大なアート作品。島の自然と芸術が織りなす暑い夏が始まりました。瀬戸内の12の島々と2つの港を舞台に、2010年から3年に1度開かれている、「瀬戸内国際芸術祭」。 5回目を迎えた今回は、33の国と地域から参加したアーティストによる214の作品と19のイベントが公開されています。 夏会期の会場となる7つの島のうち、注目は、多くの新作がそろった小豆島です。小豆島は岡山市の新岡山港、高松市の高松港からいずれもフェリーで約1時間。 まず向かったのは、農林水産省の棚田遺産に選ばれている中山千枚田です。島の山間にある棚田のふもとに現れた球体が、夏会期から公開の新作、『ゼロ』です。 (中塚美緒アナウンサー)
「竹でできた小道を歩き、球体の中へ入ることができます。入口は少し低くなっていて、茶室をイメージしているとか。くぐって入ると…広い!不思議な空間。木漏れ日が心地良い」
直径約15メートルで、地元のタケ4000本以上を使って作られています。台湾のアーティスト、ワン・ウェンチーさんは、瀬戸芸に初回から参加し、これまで毎回、小豆島にちなんだテーマで制作してきました。 過去2年はコロナ禍で、海外での創作活動は困難を極めたと言い、今回の作品には、『人類の全てがゼロから出発することになった』という思いを込めました。
(アーティスト ワン・ウェンチーさん)
「空間に入って、リラックスして、自然と一体となることを体感して」 (中塚美緒アナウンサー)
「とっても気持ちが良い!幸せなひと時を過ごせそう」
続いては島の南東部、特産のしょうゆの蔵が並ぶエリアに2022年オープンした、醤の郷現代美術館です。 かつて、しょうゆメーカーの組合の事務所として使われていた洋館をリノベーションしました。
若手作家が部屋いっぱいに描いた絵など、現代アートを中心に110点を展示しています。 中でもひと際目立つのが、ロープでつるされたオリーブの苗木! (醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「植松さんのコンセプトは、見えないものを形にする。おそらくこのようにぶら下がって 、引力や重力を表現しているのでは」
(中塚美緒アナウンサー)
「こういった形で小豆島の名産品オリーブがアートとして組み込まれる。小豆島らしい、ここでこそのアートですね」
大きな円とぶら下がった石の作品も植松さんのもので、隣には妻でアーティストの渡辺信子さんの作品も展示されています。 (醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「木の枠に布をはかせている。すごく美しいカーブが出る作品」
(中塚美緒アナウンサー)
「ご夫婦で(このスペースを)作られたと聞いて、支え合っているような、2つで1つという感じがして、夫婦の合作らしいアートと感じた」
美術館には、現代アートだけでなく、小豆島の風景画も約40点展示されています。そこには、美術館を設立した石井さんの未来への願いが込められていました。
(醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「アートに触れた子供たちが、島の素晴らしさを再確認して、将来、島の抱える課題を解決しようと 思ってくれるような大人に育ってくれたらうれしい」 (中塚美緒アナウンサー)
「瀬戸内海、美しいですね…この海と共に鑑賞できるアートが…こちら!卵?」
島の北西部、海と夕日の絶景スポットとして知られる屋形崎には、三宅之功さんの新作、『はじまりの刻』が展示されています。高さ3.7メートル、幅2.4メートルの卵は、命の象徴を表現していて、表面は粘土で作った焼き物で覆われています。 (中塚美緒アナウンサー)
「よく見ると、ひびの部分に小さい草がにょきっと」
(アーティスト 三宅之功さん)
「風にのって飛んで来た種が芽吹いて、日照りが続いて枯れてと、命のサイクルが繰り返される。我々の人生と同じで、いつか枯れて次の世代へと受け継がれていく」 (中塚美緒アナウンサー)
「この場所を選ばれた理由は?」
(アーティスト 三宅之功さん)
「この丘に上がったとたん、ああここだ!と一目ぼれみたいな。今の時期だと6時半から7時くらいの夕暮れに来ると美しい景色と共に楽しめる」 コロナ禍での開催となった今回の瀬戸内国際芸術祭。人や命をテーマとした作品の数々は、自分自身を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
夏会期は9月4日までで、9月29日からは秋会期を迎えます。
「竹を4000本以上使って作られた作品です。この作品がどこにあるかというと…ここでーす!」 山の中に現れた、巨大なアート作品。島の自然と芸術が織りなす暑い夏が始まりました。瀬戸内の12の島々と2つの港を舞台に、2010年から3年に1度開かれている、「瀬戸内国際芸術祭」。 5回目を迎えた今回は、33の国と地域から参加したアーティストによる214の作品と19のイベントが公開されています。 夏会期の会場となる7つの島のうち、注目は、多くの新作がそろった小豆島です。小豆島は岡山市の新岡山港、高松市の高松港からいずれもフェリーで約1時間。 まず向かったのは、農林水産省の棚田遺産に選ばれている中山千枚田です。島の山間にある棚田のふもとに現れた球体が、夏会期から公開の新作、『ゼロ』です。 (中塚美緒アナウンサー)
「竹でできた小道を歩き、球体の中へ入ることができます。入口は少し低くなっていて、茶室をイメージしているとか。くぐって入ると…広い!不思議な空間。木漏れ日が心地良い」
直径約15メートルで、地元のタケ4000本以上を使って作られています。台湾のアーティスト、ワン・ウェンチーさんは、瀬戸芸に初回から参加し、これまで毎回、小豆島にちなんだテーマで制作してきました。 過去2年はコロナ禍で、海外での創作活動は困難を極めたと言い、今回の作品には、『人類の全てがゼロから出発することになった』という思いを込めました。
(アーティスト ワン・ウェンチーさん)
「空間に入って、リラックスして、自然と一体となることを体感して」 (中塚美緒アナウンサー)
「とっても気持ちが良い!幸せなひと時を過ごせそう」
続いては島の南東部、特産のしょうゆの蔵が並ぶエリアに2022年オープンした、醤の郷現代美術館です。 かつて、しょうゆメーカーの組合の事務所として使われていた洋館をリノベーションしました。
若手作家が部屋いっぱいに描いた絵など、現代アートを中心に110点を展示しています。 中でもひと際目立つのが、ロープでつるされたオリーブの苗木! (醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「植松さんのコンセプトは、見えないものを形にする。おそらくこのようにぶら下がって 、引力や重力を表現しているのでは」
(中塚美緒アナウンサー)
「こういった形で小豆島の名産品オリーブがアートとして組み込まれる。小豆島らしい、ここでこそのアートですね」
大きな円とぶら下がった石の作品も植松さんのもので、隣には妻でアーティストの渡辺信子さんの作品も展示されています。 (醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「木の枠に布をはかせている。すごく美しいカーブが出る作品」
(中塚美緒アナウンサー)
「ご夫婦で(このスペースを)作られたと聞いて、支え合っているような、2つで1つという感じがして、夫婦の合作らしいアートと感じた」
美術館には、現代アートだけでなく、小豆島の風景画も約40点展示されています。そこには、美術館を設立した石井さんの未来への願いが込められていました。
(醤の郷現代美術館 石井 純館長)
「アートに触れた子供たちが、島の素晴らしさを再確認して、将来、島の抱える課題を解決しようと 思ってくれるような大人に育ってくれたらうれしい」 (中塚美緒アナウンサー)
「瀬戸内海、美しいですね…この海と共に鑑賞できるアートが…こちら!卵?」
島の北西部、海と夕日の絶景スポットとして知られる屋形崎には、三宅之功さんの新作、『はじまりの刻』が展示されています。高さ3.7メートル、幅2.4メートルの卵は、命の象徴を表現していて、表面は粘土で作った焼き物で覆われています。 (中塚美緒アナウンサー)
「よく見ると、ひびの部分に小さい草がにょきっと」
(アーティスト 三宅之功さん)
「風にのって飛んで来た種が芽吹いて、日照りが続いて枯れてと、命のサイクルが繰り返される。我々の人生と同じで、いつか枯れて次の世代へと受け継がれていく」 (中塚美緒アナウンサー)
「この場所を選ばれた理由は?」
(アーティスト 三宅之功さん)
「この丘に上がったとたん、ああここだ!と一目ぼれみたいな。今の時期だと6時半から7時くらいの夕暮れに来ると美しい景色と共に楽しめる」 コロナ禍での開催となった今回の瀬戸内国際芸術祭。人や命をテーマとした作品の数々は、自分自身を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
夏会期は9月4日までで、9月29日からは秋会期を迎えます。